2.お出かけしましょう

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 か、かわいい…。  花柄のハイウェストなスカートと、抑えめの色合いのトップス。軽い素材のロング丈ジャケット。  自分ではこんなの買うことはない。マネキン一式これ下さいしてる私は情けなくなる。  永田は私を上から下まで眺めると、満足そうにうんうんと頷いた。 「先輩は地味だから、花柄が似合うと思ってたんですよね」 「それって花柄に失礼じゃない?」 「そうですね。先輩ごときに似合うなんて、花柄様に失礼でした」 「そうじゃなーい!」  地味な人に似合うって方だよ!  ぷーとむくれてみせると、永田はまじまじとこちらを見つめて 「あれ、先輩。先輩があんまり可愛いから、本物の花と間違えて……」  ふっと、視線を動かす。  あら? 蝶々でもとまった? 「蛾がとまってます」 「ぎゃー!!!」  バッと体を払って、永田に泣きつく。  バタバタと腕を動かして、振り払おうともがいた。 「やだやだ、とって、永田くん!!」 「おっと。落ち着いて下さい、先輩」  パニックになる私を正面から優しく抱きとめると、手を回して髪に触れ、なにやらごそごそやっている。 「とれた? とれた?」 「まだまだ」  何かを払うような気配がする。     
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