4.優柔不断の顛末

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 そして、永田にそれはお見通しなのだ。  わかっていながら反論しても、余計に冷ややかさが返ってくるだけだった。 「はぁ? わからない? バカ? 2人きりで部屋にいて、お酒飲んで寝ちゃったら、朝にはそうなってない方がおかしいんです」 「うぅ……。ごめんなさい」  軽蔑の目に耐えきれず素直に謝ると、永田がしょうがないとため息をついた。 「さぁ、先輩んちに帰りますよ。DVD見ましょう」  ………ん!? 「え、あんた、うちくるの?」 「もちろん。夜中にこさせといて、無下に帰すんですか? ひどい」  呼んだ覚えはないのだが……。 「一晩一緒にいたら、朝にはどうにかなっちゃうって、さっき自分が」 「僕は安全人物なので完璧に安全です」  私の疑問を遮って、自信満々にビシッと宣言すると、にっこりと胡散臭い笑みを浮かべる。  なんじゃそりゃ。  でも、確かに永田が強引に何かする必要なんて感じない。彼はその気になればモテるし、私なんて相手にする意味ないだろう。  きっとこれは、こうなる事を見破っての、心配とか親切心とか、もしくは嫌がらせなのだ。 「そもそも良く家がわかったね?」 「ええ。今日買った携帯の契約書に住所が書いてありました」  あぁ、そういえば。考えつかなかった。     
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