第三話

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外装といい凄いセンスだな、まるで高級ホテルのようだ。 学ランの生徒がいない事からもしかしたらブラッドクラスの生徒は入れないのかもしれない。 昨日は理事長室がマギカクラスとブラッドクラスの間にあったから二種類の生徒が混ざって歩いていたのか。 理事長室は中立の立場だから、中心にあるんだろう。 マギカクラスの校舎の隅にある職員室に着き、ノックする。 …良かった、職員室はまともだ。 勝手に入っていいのか迷い、しばらく待ってみるとドアが開いた。 そして現れた教師らしき人に驚いた。 ……強面のヤクザみたいな人が俺達を鋭い眼光で睨んでいる。 俺も英次も縮こまっていて、固まってしまった。 「…あ?誰だお前ら」 生徒の前でタバコなんて吸ってて良いのだろうか。 鋭い瞳で俺達を睨みドアの前に立っている。 服装もスーツだがネクタイを緩めて着崩している。 髪はクリーム色でオールバックしている、あまり教師には見えない。 しかも至近距離で顔を近付けるから煙を少し吸ってしまい噎せた。 英次は心配そうに俺の背中を擦っている。 俺、初対面のこの人にも嫌われているのかな…煙たい。 幽霊以外には強気な英次はヤクザみたいな人を睨む。 「おいアンタ!瑞樹に何すんだよ!」 「…貧弱な人間だな、だから人間は嫌いなんだよ」 ヤクザみたいな人は元々寄ってた眉間のシワをさらに深くしてスーツの内ポケットから何かを取り出し俺の顔目掛けて噴射した。 ちょっと反応が遅れたから少し目に入った。
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