2013人が本棚に入れています
本棚に追加
もう落ち着いてるし昨日みたいに勃ってるわけじゃないから見ても平気だ。
好き好んで男の下半身は見たくないのは分かるが、どうすればいいんだ?
玲音は頬を赤くして必死に首を横に振っている。
なんで照れてるんだ?男同士だし、風呂とかトイレとか見る機会はあるだろ。
「瑞樹ごめんね、一度自分で見てなんかあったら医務室に行こう!!」
「…あ、あぁ…」
玲音に背中をぐいぐい押されて自室に押し込まれた。
なにかあったら…か、そこに何もなければそれでいい。
ベッドに座り…ズボンを脱ぎ、下半身を眺める。
自分で見た限りでは特に何も変わった事はない。
そこでふと誓司先輩の行動を一つ一つ思い出していた。
初めて会った時、誓司先輩は俺の内腿に触れていた。
ないとは思うがなんとなく足を開き内腿を見た。
そして目に写ったものが信じられず驚きで目を見開いた。
「……なんだ、これ」
そこには腫れとかはなかったが、変な紋様の刺青のようなのが浮かび上がっていた。
こんなものに見覚えはない、昨日まではなかった筈だ。
……これは、痣とかそういうなにかの病気だろうか。
でもこんな病気見た事も聞いた事もない、この学院に来たから?
ズボンを持ち玲音が待っているであろうリビングに向かった。
終わったのかもと思いソファーでくつろいでいた玲音はこちらを見る。
「瑞樹、終わっ…ぶぶっ!!」
「……玲音」
さすがに下着姿だったから玲音は驚いてソファーから滑り落ちた。
一刻も早く玲音にこの症状を聞きたくてズボンを穿く手間を省いたんだが、ズボンぐらい穿いとけば良かった。
もしかしたらこの病気は吸血鬼や魔法使いに関係あるのかと思い玲音に訪ねたかった。
大丈夫かと玲音に近付き手を差し伸ばしたが、後退りされた。
そこまで全力で拒否されるとさすがの俺も傷つく。
最初のコメントを投稿しよう!