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「私、この世界が嫌いなの。」
言ってから、やっぱり止めておけばよかったと後悔。
だけど、言い出してしまったモノは止まらない。
「努力すれば叶うだとか、頑張っていれば報われるだとか。
"できるヒト"にしか通用しないことを押し付けてくるのよ。
努力が出来ないヤツなんていないと思ってるんでしょうね。」
強い風が頬をなでていく。
風さえも、私の味方にはなってくれない。
「でも実際いるのよ。努力できないヒト。
努力しないのとは違う、したいと思っても出来ないの。
努力を目指しても、努力にならない。」
「何事にも素質って必要でしょう? 素質がなければうまくいかない。
努力も同じだと思うの。できるヒトとできないヒトはいるのよ。」
「でもね、できるヒトにはそれが理解できない。
できるのが当たり前だから、やらないだけだと勘違いするの。」
「そして、甘えるなって責め立てたり、馬鹿にしたりするのよ。」
今までずっとそうだったから、これからもきっとそう。
「こんなはずじゃ、なかったのに。」
「神さまなんて、いないのよ。」
だからもう、いいやって。
思ったから。
「こんな世界、消えちゃえば良いんだわ。」
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