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「僕もね、この世界がキライなんだ。」
「...へぇ。そう。」
「あれ、冷たい。」
「急に言われたって、共感なんかできないわ。
どう嫌いなの?私とどこが同じなの?」
「まぁまぁ、そんなに目くじら立てないで。」
苦笑いしながらそういった彼は、その影は、
ひらりと柵を越えた。
「...何してるの?」
「とりあえずこれで、ひとつ同じ。」
「...馬鹿言わないで。」
そんなに楽しそうにしてるくせに。
「だって…これから全てが終わるのに、楽しくないはずがないでしょ?」
「...は、ぁ?」
「いいねその顔。訳が分からない、何だこいつって言ってるね。」
分かるわけがない。何それ。何で?
どうして...
...何がなんだって?
「セカイが、終わるんだよ。」
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