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放課後。
コインとキミのことで悶々としながらカナコと下校していると、ふといつも通りかかる大きな公園で足が止まる。
「ユリ?」
「…っ」
少し先に見える姿に、息が止まる。
萌黄色のブレザー。
グレーのスラックス。
キミと同じ制服。
「ちょ、ユリ!?」
そして、気づくと身体が勝手に動いていた。
「あの!どこの学校ですか!?」
目の前にいる男の子は、当然驚いた顔をする。
これは、逆ナンと勘違いされてしまうかもしれない。しかし、もうそんなことはどうでもいい。
「どこの学校ですか!!」
私の勢いに気圧された相手は、ボソボソと呟く。
「そ、そこの、橘高校ですけど…」
…橘高校?
確かにそれは、この公園を挟んで向こう側にある学校だ。
しかし近くだとはいえ、帰り道に見掛けることはあったのかもしれないけれど記憶には留まっていなかった。
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