9人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
学校にいても。
家にいても。
目を閉じると、いつでもキミに会える。
辛い時。
悲しい時。
いつも優しく笑いかけてくれるキミの存在に、いつしか私は支えられていた。
普通の男女交際をしたことのない私からしたら、これが初めての交際で。だから他と比べようがないけれど、他の誰かが側にいてくれるということは心強いことなのだと私は知った。
しかし、たまに彼が何かを話しかけてくる時がある。
読唇術の心得のない私には、当然、彼が何を言っているのか理解ができない。
触れられない。
話せない。
日に日に、もどかしさと切なさを募らせた。
最初のコメントを投稿しよう!