1セントコインの記憶。

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放課後。 いつものように、近所のコンビニに立ち寄るとストロベリーアイスクリームを買った。 「ありがとうございました」 営業スマイルのお姉さんから、レシートとお釣りの小銭を受け取るとお財布の中へとしまおうとした。 チャックを開けて、中身を……。 あれ? 見に覚えのない銅色のコイン。 当然、十円玉じゃない。 __1セントコイン。 いつ、私の財布の中に紛れ込んでいたのだろう。 昨日、買い物してそれからは財布を開いていない。 そうなると、その時に十円玉と間違えて受け取ってしまったのかもしれない。 …あーあ。 1セントコインでは、どこのお店でと使えないや。と、私は恨めしそうに十円玉より一回り小さいコインを睨む。 その瞬間、1セントコインに何かが書かれていることに気づいた。 何かのマークだろうか。しかし、小さすぎてよくわからない。 私は溜め息を吐きながら、とりあえず1セントコインを財布の中へと戻すと、足早に家へと帰宅した。
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