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[挑戦状]
1人で外にでた。外は程よく雲がかかりそれがかえって綺麗な印象。
「神様がいるなら、本当に本当にいるなら」
右手を空へ伸ばしてこう続けた。
「お父さんがいなくても幸せになってみせる
これはあなたへの挑戦状だから受け取って!」
はぁ。大きく息を吐いた。
神様へ挑戦状を叩きつけた。
泣いてばかり暮らしたり、暗い雰囲気の家庭なんて御免だ。
相手が神様だとしても私とお母さんの幸せをふせぐことは許しはしないんだから。
私もお母さんも、これから幸せになる。
そして、その時がきたら神様から頑張った賞状を貰うからね?
お父さんを亡くしてから私が涙をこぼしたのはこの時だけ、だった。
「見てて、お父、さん…!!」
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