29人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
「結人君と翠ちゃんって付き合ってるの?」
何度目だろう、この質問。
「違うよ、ただの友達」
私は左手を横に振って否定する。
「うっそだぁ!すっごく二人、仲良いのにー」
そういう風に他人からは見えるのかな?
心の中にフツフツと湧き上がるのは、期待。
すると突然目の前の彼女が口角を片方上げて私を見る。
「はっはーん。もしかして、翠ちゃんは好きだったりする?」
私ってそんなにわかりやすいのかな?
「バレた?実は、一年の頃から結人が好きなの」
私は気持ちを曝け出すことに恥ずかしがることも無くサラリと想いを吐き出すと、
「だから取らないでね」
さり気なくアピール。
ライバルは要らないからね。
最初のコメントを投稿しよう!