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次の日。
マサトが面接に出かけた後、私は買い物の帰り、友達のユキにばったり会った。彼女はマサトの同僚の奥さんだ。
「でもヨウコも災難ね。旦那のために。ローンもまだあるんでしょ?」ユキは心配そうに言った。
「仕方ないわよ。夫婦だもん」私は応えた。
「あんた偉いわ。でも、寄りによって上司の奥さんと不倫なんて。ねえ」とユキは口を滑らせた。
「え?え?どう言う事?」私はユキから、一部始終を聞き出した。
そして。
俺は家に帰るなり「いやあ、面接なんとか上手く行ったよ。てっへっへ」と台所を覗いた。
ヨウコが立っていた。
包丁を手に持って。
「死んでくれ」ヨウコは独り言のように呟いた。
「え?どうした?」俺は聞き取れず、聞き直した。
「死ねと言ったんだよ!」ヨウコは大声で包丁を振り上げた。
「ええ?何?何だ?」俺は慌てて逃げ出した。
「浮気でクビになりやがって!ゆ、る、さーん!」
鬼と化したヨウコは、裸足で追いかけてきた。
クビの正体がバレた俺は、死ぬ気で逃げたのだった。
終わり
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