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私は、他の人より察しがいいと言われる事が多いが、
私は、そうは思えない。
私にはかつて好きな人がいた。
幼馴染のケンちゃん。
他の幼馴染と遊ぶうちに、私は自分の気持ちに気付いた。
私は、ケンちゃんに自分の思いを伝えようとしたものの、最後の勇気が出せずにいた。
そして、突然のお別れ。
小学生と中学生の間の春休み。
彼は、家族とのドライブ中に事故にあってしまった。
あのとき「好きです」と伝えていれば……
私が「好きです」と伝えても、
未来は変わらなかったかもしれない。
それでも、私の中の後悔は、今も私の心を締め付ける。
中学生になり、
他の幼馴染も男女別々に遊ぶことが多くなった。
中学生の最後に、
愛に告白しようか迷う幼馴染の竜一の背中を押した。
愛は、私の兄が好きなため、告白の結果は失敗に終わるものの、
それでも、竜一に告白させておきたかった。
「ちゃんと、言葉にして伝えた方がいいよ。」
竜一に向けたはずの言葉が、まるで、自分に言ったかのように胸にささる。
私の「好きです」という言葉は、もうケンちゃんには届かない。
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