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「あぁ、そうだ。ちょうど今月末に、店貸し切りにして、そいつらが集まるんだ。よかったら、りりちゃんもおいで」 「えっ。いや、でも……ダメですよ、部外者の私が、お邪魔なんてしちゃ」 微笑む彼の誘いに、両手を左右に振って拒んでみせる。 「部外者じゃないでしょ。“彼女”なんだから」 いたずらっぽく、ニッと口の端をあげる彼の言葉に、一気に体温が上がってしまう。 「お友達の前でも……フリ、するんですか?」 「敵を欺くにはまず味方から、って言うでしょ」 頬杖をつき、瞼を落とす彼の表情と言葉の中に、隠れているはずの感情を探そうと試みる。 が、もちろん、閉ざされた瞳からは感情なんて何ひとつ、揺らぎすら得られない。 その裏に込められた、別の真意があるんじゃないかと疑う自分がいる。 さっき感じた、誰かへの特別な想いが、そこにあるのだと。 隠さなければいけない、特別な。
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