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家に帰りつくと、リビングはいい匂いでいっぱいだった。ママは有言実行。
大量にハンバーグを作って私たちの帰りを待ちわびていた。
でも3人で食卓を囲むと、とんでもないことを言い出した。
「ママ、しばらく家を開けることになったから」
「なになに、どーいうこと?」
私は前傾姿勢になるり、悠君は隣で平然とおかわりをママに頼んでいる。
「だから、パパがあっちでギックリ腰やっちゃって、身の回りのことが大変なんだって」
ママは大盛のご飯を悠君に手渡した。
「だからって、私のこと置いてっちゃうの?」
「あんた意外としっかり者じゃない」
「でも。でもさー」
ご飯を食べることなんて、とっくに忘れてしまってる。
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