443人が本棚に入れています
本棚に追加
/157ページ
「ねぇ、なんでそんなに顔むくんでんの? 佐野君と楽しくイチャイチャな同居生活が始まったはずだよね?」
翌朝学校で、私の顔を見るなり京ちゃんはそう言った。
「なんでだと思う?」
「なんか殺気だってるね」
そうこの顔
むくんでいるけど、表情は般若だと思う。
「聞いて~! 用事あるからって出掛けたきり、帰ってこなかったのあいつ!」
ドキドキの同居生活が始まるどころか、あのあと悠君は戻ってこなかったのでした!(完)
いつ戻ってくるのかと思うと、ソワソワ落ち着かなくて、内鍵だってかけられない。
じゃあ起きて待つしかないよねって雑誌を読んだりスマホをいじったりして過ごしてみた。
連絡してみようかどうしようか迷った挙げ句に結局何もできなくて、気づいたらお日様が上ってたから誰より早く登校して今に至っているというわけ。
最初のコメントを投稿しよう!