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 別れを告げられたのは、八月の最後の日だった。  部活の帰り、住宅街の真ん中にある小さな児童公園で。  好きな子がいるんだ、と彬くんは言った。  わかった、とだけ私は答えた。  ずっと前から予感はあった。私と一緒にいても、彬くんはいつもうわの空で、あの子のことばかり見ていたから。  だから、こんな日が来ること、わかってた。  あかるい夕暮れの空に、桃色の雲が浮かんでいた。  ブランコの軋む音が響いていた。  夏が終わると思った。
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