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「ねえ、この人は？」
二人は同じ動作で挿絵の人物について定め始める。
「リョクはヒーツロイスの従者だわ」
「お顔は見切れてしまってるけど、隣のアスガも従者だわ」
リョク、と言われた小柄な体格の男の隣は焼け落ちてしまっているものの、確かに右側にスペースを持っているように見える。人がいるとしたら、丁度二人分くらい。
「三人は古くからのご友人だったの」
「二人はご友人のヒーツロイスを終わらせることだってできなかったの」
「……だから、三人は一緒に本の世界から出て、作者を追った…‥？」
「そうよ。三人は冒険の真っ最中なの」
「彼女たちは完結のために冒険に出たの」
「ヒーツロイス達は珠歩を見つけられるかしら」
「見つかったら珠歩はヒーツロイスの物語をどうやって終わらせるのかしら」
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