V.秘密の住処に招かれて

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――俺達に暫くはそうやって警戒心を持ち続けるべきだ。 ――俺達はあんたを探していた。 ――道筋(シナリオ)のない旅は辛いぞ。 ――救える縁か。難儀だよ、本当に。 夕焼けの教室で、あの時は正体不明だった人物の言葉が、違った色合いで囁いてくる。 知識が無いという事は本当に怖い。あの時はただ不気味で、恐ろしさまで感じていたというのに、なんてことだろう。私はフードをとって、(リョク)の表情を視るべきだったのだ。 そこにあったのは、ただ主人の命を守りたいという必死な姿。瞳は、迷いと途方にくれていたのかもしれない。従者達(友人たち)は姫の命を奪う事に非力だった。終わりへの旅に同行する事だけが、彼らに許された道だった。 しかし、いざ解決策と出会ってしまった時。それは姫の命と願いと、どちらを捨てるか差し迫られる時だ。
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