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「「みんなが幸せになるおわりだといいね」」
「……そうしてくるよ」
今は逃げていろと、青年は言った。けれど逃げる相手の輪郭を得たのだ、自分に厳しくあり続ける少女に、私は会わなくてはならない。
インクが擦れた文字の後には、白紙が続いている。
この後を決めるのは、文字の並びではない。一人一人の、独立した意思達だ。
一人のお姫様と従者達は、今もあの場所の近くに居るのだろうか。
きっと責任感の強い、自分より周囲に気を配るが上手であろう、優しいお姫様……。
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