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「これは業火よ。もう熱くもなんともなくなった。全く無意味の代物よ」
ゆらちゃん、と、遠くで絵羽さんが声を震わせている。
よく見えない。陽津子の表情がよく見えない。
まばゆいもののせいにして、騙されちゃいけない。
ねえゆら、私を、はやく私から解放して。
透明な声が、希う。
身体の中心から、たまりにたまって、溢れて、もう限界だと叫んでいるような。
とめなくちゃ。
答えるべく、応えるべく、声をあげた本人のもとへと踏み入れる。
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