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差し出されたベージュのカップを受け取ると、手元がゆれた。
驚いた。触れたカップは、淹れたての熱さがしたのだ。
「ちゃんと現実みたいに受け取って。もしここで火傷したら、起きた後も残るから」
「え……?」
厳しい声の忠告に、はっと覚めるような心地がする。
なんだこの状況、いや、夢?この子は誰だ?
「まだ目を覚まさないでください、呼んだ意味がなくなっちゃうので……風倉……えっと、クウヤさん、であってます?」
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