Ⅲ.ようこそ、夢占い喫茶:ショコレットへ!

41/43
12人が本棚に入れています
本棚に追加
/173ページ
「待って!……私はただ、助けてくれたおねえさんの『夢』を叶えたいだけ。困っている人がいたら、それで救える縁に巡り合えた夜に……持ち得る力を使ってるだけ」 男は静かに振り返った、ように感じる。 「か」 難儀だよ、本当に。 その小さな言葉に滲み出ていたのは、陰りのようなものだった。 「これは、俺の為にする助言なんだけど」 引き留めようとする私の言葉は、言葉を以って制される。 「あんた達の世界では持ちえない力を使えるのは、あんただけじゃない。久礼倉珠歩の同類達(お友達)はすぐ傍にいる……あの舞は、強力そうだ」
/173ページ

最初のコメントを投稿しよう!