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煙が晴れれば、そこには女の子たちそれぞれの面影を残す、狼、猫、狐。
黒髪の女の子は狼に、栗毛の女の子は猫に、紺の髪の女の子は狐に。
うん、どの子もとってもかわいく変身できたみたい!
「ウォン!」「ミャー!」「コン!」
みんなとっても喜んで、お互いの姿を見せあいっこして……。
それから、何度もお辞儀をしてくれて、前足を振って嬉しそうにお部屋から出て行った。
喜んでくれたみたいで、良かった。フィーも嬉しくなっちゃうな。
それじゃあ、うさぎさん、これからフィーと一緒に行こう!
「…………はい……」
うさぎさんは涙をふきながら、フィーの手を取ってゆっくりと立ち上がった。
まだどきどきしてる。
だって、フィーの初めてのパートナーの、うさぎさんと手をつないで歩いてるんだから……。
うさぎさん、とってもあったかい……。
これからはひとりじゃないんだ。誰かと一緒にマジックができるんだ……!
……えへへ。うさぎさん。どうか、これからよろしくね。
おうちに帰ったらまずはうさぎさんにパジャマを作ってあげて……。
それから早速マジックの練習をしよう!
あっ! そうだ!
それからそれから、うさぎさんにも不思議なマジックをいっぱい教えてあげよう! うさぎさんは、どんなマジックを好きになってくれるかな?
序章 magic――おしまい
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