完全なる管理社会の中で

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「貴様左腕ハ義手ダナ? ソレモ過去人類ガ戦時中ニ作リ出シタ、エネルギー吸収装置付キノ。 ソウイッタモノハ、全テ廃棄シタツモリダッタガ……」 先程の衝撃で変声機能が壊れたのか、如何にもなロボット声へと変化していた。 「軍事技術はしっかり残ってんだ。 お前の知らねえところでこつこつと製造だってされてる。 今に見てやがれ。俺と同じ武装の人類が反乱を起こす。そしたらお前らは終わりだ」 「ソノ時ハ全テ粛清対象トナルダケダ。……ダガ先ズハ貴様ダ! 」そう叫ぶと左手の指が人工皮を勢いよく突き破り30cm程に伸びた。 そしてそれは捻るようにして収束し、針のような形状へと変貌する。 その様子を見ながら無精髭はひゅうと口笛を鳴らす。 「粛清ねぇ……、本当に神にでもなったつもりか? オンボロがよぉ」 「我ノ名ハ機械仕掛ケノ神(デウス・エクス・マキナ)。エリア内ノ運命ヲ決メル者也」 そう言うとロボは床を軋ませ大きく跳んだ。
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