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「考えても無駄ね。きっと全部、アメリカ留学のストレスのせいだわ」
熱いお湯を浴びれば全部、綺麗さっぱり忘れられるはずよ。
美香は持ち前の笑顔を取り戻すとシャワールームに入り赤いコックをひねった。するとそこから赤い頭のムカデの群れが大量に降りそそいでききた。
「きゃぁぁぁぁぁ~~~~~っ」
―――この世には眠り札と言う名の呪いがある。
小さな紙のうえに呪う方法を書き込んで、殺したい相手の枕のしたに隠しておくのだ。するとそこで眠った人間は、夢と現実の区別がつかなくなり、いずれは疲弊し死んでしまうと言われている……。
美香のベッドうえの枕をめくると、そこに百足と書かれた紙切れが置いてあった。
果たして誰がその紙を置いたのやら……。
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