2nd post : 制服は戦闘着

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「残念ながらそっちは詳しくないんだよな」  地曳は拳を握り締める。 「超能力を魔法と呼ぶなんて痛いじゃない」 「超能力って言うのも痛いと思うけど。……なにがそんなに気にくわないの?」  青年の指摘に地曳は黙る。そうして我に返った。  青年にとって地曳は普通の女子高校生。本来ここまで噛みつくのはおかしい。しかも、目の前で見せられたモノに対して。  余計なことを口走っていた。  地曳はまた、唇をかんだ。  訝しげに眉をひそめていた青年だったが、地曳が黙ったのを見て「もういいかな」とため息交じりに言うと、灰のネコを抱え直してその場を去ろうと歩き出す。  と、過ぎる瞬間、腕に収まるネコの青い瞳と目が合った。 「――っ、待って」  気がつけば地曳は、青年の腕を縋るように掴んでいた。  青年の重そうな癖のある前髪が衝撃に揺れ、戸惑ったような目線が地曳の細い指に向く。 「そのコ、どうする気?」 「え。届けるよ」     
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