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「相も変わらず、羽振りがいい」
「それだけの値に対する情報って事だ」
「それでは、もう少しおまけしてやろうかの」
「おまけだと?」
「リーゼとか言ったか。そちの幼馴染よ」
どうして彼女の名が。できれば聞きたくなかったし、おれの自分勝手な感情をぶつけてしまったことを謝らなければいけない事を思い出してしまった。
「あの小娘、泣いておるぞ。今も祈りながら」
「はぁ? そんなの、おれが知ったことじゃ」
「嘘はやめい。そちの一言……それはもう、あの小娘に凄まじいショックを与えたみたいじゃが?」
「まったく、あんたの予言と占いってのは本当に頭に来るほど正確だな」
「ほれほれ、思い当たる節が多いじゃろうて」
全てお見通しってわけだ。ルゼッタは瞬時に星を見る。何かに迷ったとき、確信が薄いときにこの場所を訪れる事が多いのだが、彼女はものの見事におれの悩みの原因や問題を解決に導くことが多いのだ。改めて、彼女の力は恐ろしい。
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