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「ごめんなさい」
「え?」
「謝らなければいけないのは私の方なのよ、レイジ」
「なぜだ。おれは医務室でお前に酷いことを言った」
「私より、あなたの方が辛いはずでしょう」
「辛くなんか――」
脈打つ鼓動が彼女の問いかけを受けて落ち着いていく。そうだ、確かに辛かったさ。光魔法を持つお前は周りから聖女のように扱われている情報は知っていたし、それを羨む自分が居たことも事実だ。だけどよく考えてみれば、光属性と闇属性なんて特殊な魔法属性は、おれたち普通の人間がその身に宿していること自体がおかしいんだ。光と闇なら、神聖で神々しい光を人は求めるはず……結果的に、こうなることは必然なんだ。
「闇魔法は魔物が扱う魔法属性だ。つまり、闇は魔物の象徴……それを人間が纏えば、恐れを抱かれても仕方がない」
「仕方なくなんて」
「おれは――」
自分を理解してくれる人が少数でもいてくれれば、それでいいんだ。
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