隣席の君

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そういうと「それは……ずいぶんヤバかったわね」  その日の放課後、僕はまたしても坂上さんと向かい合わせになって昨日のどす黒い悪夢の話をしていた。今日の坂上さんは授業中の睡眠で眠りが足りたのか、随分とすっきりした顔で机の上に腰かけ足を組んでいる。 「坂上さんのおかげで助かったよ。ありがとう」 現金なようだけれど、僕は素直に坂上さんに感謝して、賞賛の眼差し送った。 「宮輝くん。今日で丁度二週間よね。そして今日の午前零時を越えた瞬間に、貴方が受け取ったメッセージの期日が過ぎ、呪いの効力が真に発揮される……」  坂上さんは、何かを考え込む様に言った。 「そう……だね」  あれ……?僕、坂上さんにメッセージの話しなんてしたっけ?なんて首をかしげながら坂上さんに返事をした。僕は話をして居ないのだから、これも恐らく坂上さんが視ると言う夢の能力の効果なのだろう。
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