隣席の君

7/20
前へ
/20ページ
次へ
 ありがたい申し出だけれど、遠慮しておくよ。生憎僕は心霊だのオカルトだのを信じない性質でね。この科学の時代にそんな事あるはずないだろう?」  僕は黒い眼鏡のフレームを左手で直してスクールバッグに手を伸ばした。 「どこへ行くの?」  彼女は尋ねた。 「帰るんだよ」 「そう。残念ね。でも貴方本当に危ない状況に居るのよ? ちゃんとわかってる? まあ、その気になったらいつでも頼って頂戴」
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加