0人が本棚に入れています
本棚に追加
神様だとか、運命とかそんなの恥ずかしくて信じてるなんて絶対に言いたくない。
だけど、俺は今心のなかで叫んでいる。
ありがとうございます、と。
「昨日はお疲れー。あのさ、結城くん。今彼女欲しい?」
「お疲れ。何だよ突然。俺…今は良いかな」
喫煙室で煙草を吸ってるといきなりさっちゃんが入ってきた。サバサバした男勝りな性格の彼女はいつも用件がストレートだ。
突然の彼女欲しい?という質問に笑ってしまう。そんな俺を気にも留めずさっちゃんはスマホを俺の目の前につき出してくる。
「友達なんだけどさー。彼氏ずっといなくて、みんなで誰かいないかな?て話してたのすっかり忘れてたんだよ。結城くん、草食系だし安心して紹介できるからさ!」
おいおい、結構失礼だな。
つまりいきなり手を出しそうにもないってことか?
「さっちゃん、俺は」
「この子。可愛いでしょ?!」
全く人の話を聞かない。まぁいつものことなんだけど。
最初のコメントを投稿しよう!