2人が本棚に入れています
本棚に追加
「先輩、いきなり何するんですか」
「お前らがサボってるからだろ」
「サボってないですよ。ちょっと休憩してただけです」
沙耶と先輩が言い合うのを見ていると、胸の奥に鈍い痛みを感じる。
ぐっと手を握り締め、私は無理やり笑顔を浮かべた。
「・・・・・・そうです!先輩、横暴ですよー!」
そうして、その日も私達は他愛ない話で笑い合った。
先輩が沙耶に向ける眼差しには気づかずに。
気づかないふりをしている自分に気づかないままに。
そして、その時がきた。
最初のコメントを投稿しよう!