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そして。
また太郎の体感時間で3年間眠り続けた後の、ある目覚めの時。
太郎の目に入ったのは、いつもどおり、闇の中で3：33を示す時計だった。いつもと同じに、ドアに向かい、出られるかどうかを確認した。
何の抵抗もなくドアは開き、太郎は寝室の外に出た。前触れもなく、今までの一番大きい不条理だった「寝室から出られない」が解決した太郎はひどく狼狽したが、同時に猛烈な尿意を感じ、トイレで小用を足した。
トイレから戻った後、今度はひどい眠気を感じたが、用心のため寝室のドアを開け放しにし、布団を寝室から出し、廊下に敷いてそこで眠りに着いた。
次に目覚めると、あたりは明るくなっていた。時計を見ると、7：30を示していた。窓を開けて、手を伸ばしてみると、朝のさわやかな風が手の間を通り抜けていった。
太郎は、少し緊張しながら、玄関のドアを開けた。本当に久しぶりの屋外が太郎の前に広がり、太郎はそこを自由に歩けた。
その後、いくつかの当たり前のことが、当たり前にできる事を確認してから、太郎はリビングにあったパンと、冷蔵庫にあった牛乳で、久方ぶりの朝食を摂った。
太郎は、遂に、通常の「時間」への帰還に成功したのだ！
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