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目が覚めて、酷く頭痛がする。
もう何年経ったかもわからない。
忘れかけて、新しい恋に前向きになるといつも彼の夢を見る。
まるで私に「俺を忘れるな」と言わんばかりだ。
「忘れないよ…忘れるわけない。」
呟くと少しは頭痛が緩和される。
まるで呪いだ。
「大丈夫、間違わない。お前以上に好きになれる人も愛せる人もいないよ、私には。」
自分に言い聞かせるように、誓いを刻み込むようにしっかりと言葉に出す。
想い続けるのはこんなにもしんどい。
でも想い続けられるのはとても幸せなことだ。
すぐに忘れる私にとって忘れられない存在がいるということは自分が人間だということを嫌になるほど思い知らせてくれる。
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