第1章

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一昨日先週他界した大伯母に会いに行った。日本語としてはかなり変だが事実なのだから仕方がない▼無論直接ではなく懇意にしている高名なスピリチュアリストの女性を介してである。私にはその種の能力は全く無いと公式には発表している▼最期の弟子だった私宛に何かメッセージがあるかと思ったが実にシンプルだった。即ち《お金を貯めなさい》(爆笑)▼その他には私はどうすれば受け入れられる作品が書けるかを(大伯母同様)分かっているとか。更に大伯母のエネルギーを(遺品等を通して)受け取って作品を書けば売れるそうだ。何故かそれは小説ではなく脚本(台本)らしかった▼後は《傷付くことを怖れるな》ちっ 隠してたのに。何を隠そう私は見た目のクール・ビューティーさに似合わず弱虫毛虫なのであった▼そんなこんなで予定の1時間はあっと言う間に過ぎて私はマンションの一室を後にした。私は溜め息を吐いた。これで2万円だ▼それだけ有ったらマクドナルドのフィレ・オ・フイッシュを何個買えることか!▼私は見た目に似合わず金にセコいのだった▼人間とは度し難いものだ
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