プロローグ お昼前の喫茶店

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プロローグ お昼前の喫茶店

「お姉さん、どうしてあんなことになったの?」 「……」  朝10時頃、都内の小洒落た喫茶店の一角で、年の離れた姉弟に見える、何か訳がありそうな男女二人が言葉を交わしている。  テーブルの上には、ふたり分のコーヒーと食べかけのチーズトーストが並んでいた。  朝と昼の境い目の時間と言うこともあって、ほかに客はいない。カウンターでは、若いウェイターが暇そうにふたりの様子をながめていた。
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