第2章 3年後、思わぬ形で

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第2章 3年後、思わぬ形で

「(お姉さん、今どうしてるんだろう)」  高校生の頃に恋をしようとしたこともあったけど、あのお姉さんと比べてしまい、その気になることはできなかった。  結局、未だ叶わぬ想いをひきずったまま、彼は高校を卒業し、東京の大学へと進学した。  3年もなにやってるんだろうって思うようになったけど、これと言った出会いも無く、毎日電車に乗って学校に行き、終わったらバイト。そんなルーティンワークな日々が続いた。  いつの頃からだろうか、朝の電車で時たま視線を感じた。たまにそのさきをみると、大きなサングラスをかけた女性がいた。  ちょっとだけ、あのお姉さんに似ていた。もしかしたらと思って、思い切って話しかけてみようかと思ったが、身動きが取れないほどの混雑もあり、それと少しの勇気が出ず、結局姿を見送るだけだった。
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