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「おはようございます!」
朝から、元気よく挨拶してくる植本
植本の知名度が凄いのか、周りの視線がやっぱり凄い…
「お…おはよう」
植本の勢いに押されながら挨拶を返すと、満面の笑みでオレの前に来て
「俺、これから吉本先輩のボディーガードになります!」
はぁ?!
驚いたのはオレだけじゃなくて、オレらの周りのやつらもオレよりもさらに驚いている
「え?何?何?!」
「俺、あれから周りのやつらに聞いたんです。吉本先輩、いろんなやつらに狙われてるって。だから、俺がこれから先輩を守りたいんです!」
……おいおい、こいつ何を言ってんだよ
「オレ、そんなに狙われるようなことして…うわっ」
何か勘違いしている植本に応えようとしたら、いきなり後ろから腕を掴まれて引っ張られる
もちろん体制が崩れるからよろけてる身体をぎゅっと抱きしめられた
「え?拓海?」
抱きしめられている体制から顔を見れば、怖いくらいの顔をしている拓海がいた
「こいつを守るのは、俺だから」
植本を射抜くように拓海は睨みつけ、はっきりと言う
そんな拓海の姿に、抱きしめられているオレの心臓の音が聴こえちゃうんじゃないかって心配になるくらいうるさい
なんなら、顔も耳も真っ赤
「お前にこいつを守ってもらわなくても俺が守るし」
「拓海…」
「昨日少し一緒に居たくらいで、こいつのこと守るなんて言うな」
拓海は抱きしめる力を強くして
「だから、一人の時に家にあげるなって言ったでしょ」
「でもそれは…」
「もぉ、優ちゃんは…」
「幼馴染なだけですよね?」
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