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宣戦布告って、なんだよ… 拓海の言葉に、体育館に割れんばかりの歓声が上がる 意味が分からないのは、オレ一人 隣の植本も、なんだかすげー楽しそうな顔してるし 「何なんだよ…」 歓声の意味は分からないが、視線はオレと拓海、植本に向けられてる 「先輩」 植本はオレを呼ぶといきなりぎゅっと抱きしめる 「え?!」 「俺、マジですから」 「だから、何?!」 「波多野先輩には負けないっすから」 植本はそう言って、オレを自分から離すと 「今日はこれで帰ります。明日は俺と帰ってくださいね」 「え?ああ」 「よしっ!」 満面の笑みの植本は、コートで仲間に羽交い絞めになっている拓海の方を向き 「負けませんから!」 そう言って、びしっと拳を拓海に見せて、体育館から出て行った ホント、なんなんだよ!! そこに残されたオレは、とりあえず 「練習に戻れ!!」 コーチばりの口調で、にやにやしている部員とかなり不機嫌そうな拓海に向かって叫んだ
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