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とりあえず俺たちは当初の予定と同じく北に向かうこととした。
周りを警戒しつつしばらく進むと見たことのない生物に引かれた馬車を発見した。
友好的か判断のつかない未確認な勢力にこちらを発見されるのは不味い。俺は瞬時にそう判断し、早急に近くの森へ車両をよせ、早急に隠した。
何も気づかずに通り過ぎる馬車を見て再度驚いた。
御者が人間ではなかった。
2足歩行のトカゲだった。
ここで俺は確信に至った。
これは夢ではなければ異世界トリップだ。
その日の夜、隊員たちと今後の指針を話し合った。
初めに全員の背中から出ている光について互いに教えあった。
俺以外は赤だった。俺は青だ。
色について何なのかわからないが、すれ違ったトカゲ人は光っていなかった。
俺はこれの光は自分たちが悪目立ちさせる存在なのではないかと考えた。
……その時、隊員たちがわずかにおかしかった。そのことをもっと気にすべきだった。
…………いや、無理だ。隊員たちの瞳は明確に狂っているようだった。
普段から山賊の様なやつらだと思っていたが、今は快楽殺人者のようだ。
『肉を食べたい』といった3人の目に根源的な恐怖を覚えた。
だから………、気づかない……ふり……をした。
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