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プリント柄の恋、貸します
カノデリ 週末限定彼女貸します
「マイルプリント柄,半そでニットの女を探してくれ。
出来れば交際したい」
そんな無茶ぶりな依頼がカノデリ(彼女彼氏デリバリー)に入った。
「カノデリ 週末限定彼女貸しますって書いてあるじゃんかよ。
土日だけでいいんだよ。
金は幾らでも出す」
IT社長の山田太郎が三百万円の札束をどんと置いた。
「いくら息子さんの為だと言っても、うちは風俗じゃありませんよ」
カノデリ部長吉田健也は断った。
すると山川太郎が激怒した。
「じゃあ、いくら出せばいい。
一千万か?一億か」
もともと、その台詞は長男の山田仁朗の言い草だった。
拝金主義を徹底教育した成果だ。
それにしても不可解な点が山ほどある。
山田太郎はどうして長男の山田仁朗を男女交際禁止規則がある全寮制の学校に入学させたのだろう。
なぜ、山田仁朗は彼女を欲しているのだろう。
山田太郎が大金を積んでまでレンタル彼女を手配させる理由は何か不明だ。
そもそもIT社長ならITの力で解決すればいいじゃないか。
吉田健也は何か裏があると考えた。
そこで妹の吉田美咲に山田仁朗をスパイするように命じた。
美咲は男性遍歴が激しく、交際中の相手が十三人もいた。
「いいわよ。 健也にいさん。その代わり報酬は折半ね」と美咲はとんでもない要求を出した。
「ちゃっかりしてやがるぜ。いいよ。お前は共犯なんだから」
「どういうこと?」
「山田の親父は未成年のマッチングサイト開設を計画してるんじゃないか。
その為にサンプルデータが欲しかった。だから俺達カノデリを利用してるんだ」
「それは妄想かもよ」
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