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白狐は、あの日からずっと囚われていた。
三神 弓弦の言葉に……
人の“願い”に疲れていた。
人の浅はかな心に嫌気がさした。
人の無知に呆れ果てた。
人の欲深さに憤りを覚えた。
神としての自分の在るべき姿を見失っていた。
護るべき人間の願いに心を閉ざした。
その頑なな白狐の心に届いたのは
《神に願う事は無い》
一人の青年のその言葉。
そして、彼から聞こえる涼やかな鈴の音だった。
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