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サーフボードの上に2人で乗って海面をただよう。
「大丈夫か、凛?」
「ゴホゴホ!へ、へーきです・・・!」
ヤマトの策を受け、成り行きでサーファースーツを着てきた私。
ヤマト監修(かんしゅう)の元、胸もしっかり抑え込み、良い感じの胸板にした。
もし、誤算があるとすれば―――――――
「その咳だと、絶対器官に入ってるぞ!ほら、無理するな。」
「は、はい・・・・」
(上手にサーフィンできないことなのよね・・・)
見るとやるとじゃ全然違っていた。
手取り足取り、瑞希お兄ちゃんがボディータッチしてくれたのはいいけど・・・
「乗れるまで、時間かかりそうだな~」
「バイクよりもですか?」
「相手は自然だからなぁ~」
ボードを浮き輪代わりにして、2人ならんでプカプカ浮きながら話す。
「でも、その自然相手に、他の皆さんは強いですね・・・・」
「イエ~イ!」
「ホーホホホホ!」
「フン・・・!」
「わーはっはっはっはっ!!」
「「「きゃあ~素敵~!!」」」
やまびこみたいに、こだましてくる声。
やり慣れているらしい他の先輩方は、お姉さん達の黄色い悲鳴と熱い視線の中、ボードを乗りこなしていた。
「まぁ、あいつら運動神経が良いからな・・・」
「みたいですね・・・」
私はそんな4人を、瑞希お兄ちゃんと2人で遠くから観察していた。
「つーか、凛はどうして、サーフィンしようと思ったんだ?」
「え!?えーと~」
さすがに、『胸を隠すためだけに着てます』とは言えず・・・
「カッコいいイメージでやってみたくて・・・」
「ぷっ!カッコつけが。」
ニヤリと笑われ、ぐしゃぐしゃと髪を撫でまわされる。
「凛は凛らしいままでいいんだぞ~?まだまだガキだな~中二病?」
「どうせ僕は、瑞希お兄ちゃんよりはガキですよぉー」
「ははは!すねるな、すねるな!ちょっと上がって休憩するか?」
「そうですね~のどがカラカラです。」
「おーい、お前ら!俺ら水分補給しにいくけど、どーする!?」
口元に手を当てて他の4人に呼びかければ、返事が返ってきた。
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