売られた喧嘩は買うしかない!?復讐の行方!!

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「関山さんは、盗んでないと思う。」 「え?」 「関山さんはきっと・・・私が席に忘れたヘアピンを、預かって行ってくれたんだと思う。」 「涼子ちゃん。」 「ほら、メモだって入ってます。」 「あ。『忘れていたので、お届けします』・・・・って。」 「ねえ?やっぱり良い人なのよ。」 「そうですね・・・。」 言えない・・・ 笑顔で言う涼子ちゃんを裏切りたくないので言えない。 (つなぐの方が私達より先に店を出たのに、後から脱出した涼子ちゃんのヘアピンを『忘れていたよ~』と言って返すのはおかしい・・・) むしろ、窓を破って逃げる時に、涼子ちゃんの持ち物だとわかった上で、奪って行ったと考えた方が正しいが・・・・ 「よかった~もうあきらめてたんですよ~」 喜ぶ彼女を見ると、真実が言えない。 (・・・・・・・・これも、ついていいウソですよね?) 〔★OK★〕 「そういえば、ヘアピン・・・・・・今日もつけてきてくれたんだね?」 「う、うん。変かな?」 私の問いに、髪の毛を気にしながら聞いてくる涼子ちゃん。 「そんなことないよ。」 照れる彼女を微笑ましく思いながら、切り分けたパンケーキを口に運ぶ。 「僕の趣味で選んだから、涼子ちゃん、無理してつけてないか気になってね。」 「趣・・・・!?無理してないよ!気に入ってる!」 「それならよかった。」 赤い顔で言う彼女に、涼子ちゃんの座っている席はクーラーの風が来ないのかと思った時だった。 ピヨヨン、ピー! 「あ、メール。」 すぐさまチェックする。 (瑞希お兄ちゃんからだ。) ―準備が出来そうだから、帰って来い― 短い一文だったけど、それで心が軽くなる。 幸せになれた。
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