3日目

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3日目

「おはよー、ちょっと寝坊しちゃった」 次の日、話がある、と言われたからTシャツと短パンに赤いサンダル、なんて部屋着みたいな格好で来てしまった。 寝癖もついたままだったけど、快晴くんだからまぁいいかな、と思ってそのままにしてきた。 「寝癖ぐらい直してきてよ。女子でしょ」 「えー聞こえない」 既にやってきて座っていた快晴くんの隣に、体育座りをする。 少しの間、黙りこくって落ちてくる桜を見ていた。 そう言えば明日の天気は雨だった。 気象予報士が、「花を散らす雨になるでしょう」とか言ってた気がする。 私のお腹の虫が鳴いたところで、快晴くんはようやく口を開いた。 「話なんだけどさ、明日美穂も葬式に来てほしい」 「え!?なんで?」 「なんで、って…美穂も知ってる人だから」 「誰?」 快晴くんは、行ってからのお楽しみだよ、なんて不謹慎なことを笑いながら言った。 お葬式なんて、私が幼稚園に通っていた時に参列しただけで、作法なんて何も知らない。 赤とかピンクとか、明るい色はダメだと聞いたことがある。 制服は赤色のチェック柄のスカートだから、黒いワンピースの方がいいんだろうか。 「分かった、覚えてたら行く」 「いや忘れないでよ。明日の午後1時だからね」 話が終わってすぐ、快晴くんは準備があるから、と帰ってしまった。
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