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朱音は、公園で、
木陰のベンチで休んでいた。
隣りのベンチに座ってる少女が、
ふぅーっ、とため息をついていた。
気になった朱音は、
「何か あったの?」
「これからどこへ行ったらいいのか、って思って、」
「なぜ?」
「行く所が無いの、、」
「貴女の名前は?」
「姫子、それだけは、覚えているんだけどね、」
「えっ、名前だけ!もしかして、記憶喪失?」
「うん、そうみたい、、」
「困ったわね、それじゃ、とりあえずうち来る?」
「そうですか、いいんですか?」
「ちょっと、待ってね、」
自分の家に連れて行けないし、夫がいるから、
仕方なく、円城寺に電話した。
訳を話して、七四五五邸に連れて行けるように、、
OKを貰ったので、姫子という少女とそこへ向かった。
「ここよ、どうぞ中に入って、」
「ありがとうございます。」
取り敢えず、隠れ家の座敷に上がってもらって。
昨日残してた和菓子を出し、冷たいお茶を差し出す。
それから、姫子の覚えている限りのことを聞き出していく。
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