627人が本棚に入れています
本棚に追加
/819ページ
姫子の想い出したことは、
鏡の前でパパが髪をブラシで梳かしていること。
近くにある小川で遊んだこと。
ピアノを弾いているパパの姿のこと。
曲名は、分からないようだ。
朱音は、うーん、余りにも情報が少なすぎる!
これは、時間が必要だな、と思った。
取り敢えず、しばらく面倒みてやることにした。
その日の夕方に、円城寺が帰ってくる。
「この子かい、朱音さん、」
「ごめんね、迷惑かけて、円城寺さん」
「いや構わないよ、ここは、二人だけの隠れ家だから、誰も来やしないから、」
「ありがとう、円城寺さん」
円城寺は、仕出し弁当を買ってきていた。
それを三人で食べることにして。
そこで、姫子のことをいろいろ聞いてみるが、
なかなか手掛かりになることは聞き出せなかった。
しばらく姫子をここに置いてやることにして。
面倒は朱音が見ることで落ち着いた。
最初のコメントを投稿しよう!