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それから、お得意様のお届け物は朱音にお願いされていた。
円城寺さんとは、何度も顔を合わせるようになっていた。
今日もお届け物は、円城寺さんの所であったが住所が違う?
その住所に行ってみると、表札に名前が無い!
七四五五と書かれてある。
確かにここの住所には違いないのだが?
すると門が開いて、円城寺が現れた。
「場所間違えたかと思いました。」
「あぁそうだよね、ここには余り訪問客は来ないから、」
「そうですか?」
「まぁ、中に入ってください。朱音さん」
「はい、」
ちょっと古めかしい建物ではあるが、手入れが行き届いているせいか、
違和感を感じられない。
中庭には、小さな池があり庭園風の草木が生い茂る。
その中の座敷に通された。
そこは、10畳ほどの和室である。
座布団に座って、お届け物を差し出す。
「円城寺さん、こちらをどうぞ、」
「ありがとうございます。朱音さん」
「なぜ?このようなところへ、」
「今日は、朱音さんに相談にのって貰おうと思いまして、」
「相談ごとですか?お力になれるでしょうか?」
「その前に、お茶をたてますから、しばらくお待ちください。」
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