第一章 淫靡

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朱音は、座敷の片隅に飾られている生け花を見て、 これは、、すいかずら、、の花だなぁと思う。 可愛くも愛くるしい、、と、 なぜそんな表現をしてしまったのか?自分でも解らない。 お茶を立てている円城寺を見る。 着物の袖から伸びている手を見て、白くて華奢な手であろうか、 まるで女性の手のようだ。そう思うと、 円城寺は、歌舞伎の女形にも見えてしまう。 男を感じさせない、その姿は、、もしや、とも思わせた! 今さっき自分で届けた、小皿に乗せたお茶菓子を頂いていた。 出された、お茶もいただく。 「ところで、相談ごととは?」 あまりの静寂な雰囲気がいたためられずに、そう言ってしまった。 「そうですね、その前に、朱音さんの悩みを聞きましょうか?」 「えっ、わたしそんなこと言いました?」 「いえ、顔に書いてあります。」笑 朱音は、おもわず顔に手をあてる。
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